天は水やりを手加減しない

雨が続いている。こんなに連日雨が降ったのは、半年前にカリフォルニアに引っ越してきてから初めてだ。私はきちんとした傘を持っていない。可愛いのを大学時代は持っていたけれど、東海岸から西海岸に引っ越してくるときに、どうしてもトランクのどこにも入らなかった。残念だったけれど、寄付してきた。だからここ数日はトランクの隙間にちょいっと入った小さな折り畳み傘で雨をしのいでいる。

小さい頃は雨といえば憂鬱なイメージだった。外でも遊べないし、服の裾がびちょびちょになって惨めだし、靴下も気持ち悪い。ところがある夏、あるご家族のお家のお留守番を頼まれて、その家の大きな裏庭と、そこに咲く色とりどりのお花を私がお世話することになった。毎日ジョウロに水をいっぱいにして、そのジョウロをよたよたと持ち歩きながらお花に水をやる、というのを何週間か続けるうちに、雨は恵みだという意味が少しだけわかってきた。ジョウロだと一回にやれる量に限りがあるし、あげすぎてもよくなさそうだし、最初のうちは加減を見ながらチョロチョロと水をやっていたのだが、ある日雨が降って拍子抜けしたのだ。天は水やりの量を手加減しない。ざあざあ水を降らせる。普段きっと私の水やりが行き届いていないところでも(雑草でも)まんべんなく水がかかる。家の中であったかい紅茶を飲みながら窓の外を見て、「なんだ、こんなに水やってもいいんじゃん」と思ったのを思い出す。

世話するお庭がなくなってからは、雨はやっぱりちょっと憂鬱だ。でもあの夏の経験があるので、雨が降ってるなー植物が喜んでるなー、とは思えるようになった。

 

自分でお世話してみると、植物にがぜん興味が出てくる。植物図鑑とかって、けっこう面白い。

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *